煙を吸う機会も減らす:肺がんになるとどうなるの?

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煙を吸う機会も減らす

配偶者からの受動喫煙でたばこを吸わない女性の肺がん(腺がん)リスクが上昇するというものです。
また、配偶者の喫煙本数が20本以上の場合には、20本以下と比べて肺腺がんの発症リスクが高いこともわかりました。
さらに、たばこを吸わない女性の肺腺がんのうち、37%は配偶者からの受動喫煙がなければかからずにすんだということになります。
これらのことをふまえて、今回の報告では、「現時点で肺がんの予防に最も有効なのは喫煙をしないことですが、他人のたばこの煙を吸う機会もできるだけ避けるのが望ましい」と結論づけています。

紙巻きタバコには、吸い口にはフィルターがついていますが、喫煙者は、そのフィルターを介してタバコの煙を吸います。
タバコの吸い殻を見ると、フィルターの真ん中は茶色く変色していますが、色々な物質がそこでトラップされているわけです。
しかし、タバコの先から立ち上る煙は、それらも一切合切含んでいます。
喫煙者がタバコを吸った後、それらを自分から少し遠いところにおくことは、無意識のうちにそういった危険性を含んでいることを感じているからかもしれません。

「タバコは肺がんの原因になる」という注意書きが、タバコのパッケージにも書かれるようになってきました。
しかし、肺がんだけではありません。
意外に知られていないのですが、タバコは、その他色々ながんの原因になるのです。
がんになる患者さんが年々増えている日本は、残念ながら、先進諸国の中でも比較的喫煙率が高い国です。
多くの喫煙者にとって、禁煙はがん予防の第一歩になるとも言えるのです。