糖尿病の症状:糖尿病食事療法

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糖尿病の症状

糖尿病は、症状がないことが特徴と言ってもよいでしょう。もしあっても口渇や多尿、冷水を欲するくらいです。手足のしびれや冷感なども初期症状としてあげられますが、正確には糖尿病性神経症の初期症状です。いずれにしても本人が苦痛を訴えるような症状はまずありません。しかし、これが問題なのです。
熱が出て咳が出たり、お腹が痛めばおそらく受診しますが、症状がないため放置しておいてしまうのです。そして合併症による症状が現れて初めて受診されますが、既に手遅れということもあるのです。それでは、その恐ろしい合併症についてお話を進めていきましょう。
糖尿病の人が、血糖コントロールに気を使って、定期受診をしたり、食事や運動を守ったり、あるいはインスリン注射を行っているのも、すべて合併症の予防のためなのです。
血糖コントロールが不良で、高血糖が続くと体内のいたる所を走行している血管そのものが徐々に障害を受け、その結果様々な臓器に異常が出現します。また高血糖そのものも、時に体内のバランスを崩す結果となり、死につながる糖尿病性昏睡などを引き起こします。こういった状態を総じて糖尿病性合併症と言います。

三大合併症として、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症があげられますが、実際には、これ以外にいわゆる動脈硬化性の疾患が多く、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病性壊疸(末梢血管が閉塞するため足の指などが腐ってくる)などがあります。また感染症を受けやすくなることから、感染症も一つの合併症と言えるでしょう。
耐糖能に以上のある人
糖尿病すなわち耐糖能に異常のある人は、インスリンの分泌不全か、量の不足か、作用不全であると言いました。仮に、今インスリンの分泌の悪い糖尿病患者さんがいたとしましょう。(多くは、このタイプです) わずか15分の間に朝食に800カロリーの物を食べ、これが吸収されると、どんどん血糖値が上がっていきます。しかし、インスリンは分泌されません。
つまり、インスリンの分泌が遅れる間不必要に高血糖状態が続いてしまうのです。 もし、この時その人にとって必要最低限のカロリーのみを食べたとすると、血糖の上昇は少なく、また遅れて分泌されたインスリンによってもう少し早期に血糖値は下がるのです。
そして大切なことは、正しい食事療法の食生活習慣を続けることによって、インスリンの分泌不全が多少なりとも改善されると言うことです。逆に食事療法を行わずにいると、ますますインスリン分泌不全は増悪し、俗に「糖尿病の程度が悪化した」と言う状態になります。